2025年1月23日木曜日

「味覚のアトリエ」出前教室~感動を「味わう」

22日、5年生の家庭科で「味覚のアトリエ」出前教室が行われました。

メイン講師の阿部 仁さん(エスコンフィールドHOKKAIDO VIPエリアのシェフ)の他、Fビレッジの関係の方々、教育委員会の方々にサポートいただきました。

日本ハム、防災食育センター職員の方々、保護者の方々も参観されました。


「味覚のアトリエ」授業では、スライドのコンテンツにそって要所でポイントを示しながら、フランス料理のように順に運ばれてくるサンプルをもとに、5つの味覚(塩味、苦味、酸味、甘味、旨味)を五感をフルに働かせて「味わう」体験をしました。


 カップに入ったサンプルを口にしたとき、子どもの表情が一様に変化し、「すっぱい!」「においが〜」などという呟きが聞こえてきました。


「これはフランス料理で使われている酢です。」

と種明かしがされます。



5番目にサンプルとして出てきたのは、利尻昆布を使った出汁です。

「味噌汁みたい」、「だし巻き玉子だ」


など、子どもたちは、日本の食文化や美味しさに改めて目を向けたようです。



 様々な子どもの感想をインタビュー形式でシェフの方々がひろいあげ、味覚は舌だけで味わうものではなく、柔らかいとか、モッチリ感とか、歯ごたえで感じることも含めて五感を使うという学びを共有していきます。


特徴的だったのは、ドライフルーツを使った実験です。

鼻をつまんでドライフルーツを口に含むと、最初は味がしないのですが、手を離すと甘味と酸味が口の中にパーッと広がっていく感じを味わいました。


そして、いよいよ、「味覚のアトリエ」はクライマックスを迎えます。

シェフ特製のデザートが登場すると、子どもたちの目がキラキラと輝きます。

「これは今日の勉強をがんばったプレゼントです。さあ、召し上がれ」

と促されて、

一口頬張ると、

ほっぺたが上にあがり、

目が真ん丸になり、

「美味しい〜!」と声があがり、

体をブルブル震わせるなど、

多様な感激のリアクションが、とても微笑ましかったです。


(その様子を周囲で見ている大人は内心”いいなあ〜”と思っていたことでしょう。その期待に応えてか、授業後、大人にもデザートが振る舞われると、運営に関わった職員の方々も含めて、皆さん嬉しそうに試食され、顔をほころばせていらっしゃいました。特にカヌレの濃厚な味わいは絶品だったようです。)


最後に、シェフから授与された認定証を手にした子どもたちは、深々とお礼をして感謝の意を表していました。

教室を後にする子どもたちの表情から、非日常の”感動を味わった”ことも伝わってきました。


こうした体験学習はキャリア教育の入口として、誰かを喜ばせたいという実感を伴うもので、人のためになる仕事に興味をもつことにつながることでしょう。


今回の学びを子どもたちが自分事としてどう活かすかが楽しみです。


例えば、「味覚のアトリエ」経緯を自分で調べてみることが想定されます。


教育家庭新聞の記事によれば、始まりは1990年、フランスにて、味覚の気づきを子供たちに促す食育運動「味覚の一週間」がもとになっており、日本では、2011年以降、毎年、全国各地で継続されています。

北広島では、2023年度、エスコンフィールドHOKKAIDOに近隣の小学生を招き、三國清三シェフによる特別授業が実施されました。


こうした取組をもとに、学校で「味の基本と食べることの楽しさを体験させたい」という関係者の願いが届き、緑ケ丘小学校での出前授業につながりました。


関係各所の皆様方のご尽力に心から感謝申し上げます。




翌日、5年生の子どもたちが「好きな給食の献立アンケート」をとりたいと取材にきました。すぐに行動を起こす学びに向かう力がとても素敵だと思いました。


私たちにできることとして、毎日の給食においても、子供たちが命をつなぐ自然の恵を感じ、小さな感動を味わう時間が生まれるよう、「いただきます」の挨拶を大切しましょうと伝えていきたいです。

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