2024年7月4日木曜日

戦争体験講話~自分ごととしてとらえる見方を~

高学年を対象に戦争体験講話が行わました。

講師の方は東京大空襲、広島原爆の両方を経験されたそうです。
ご自身で描かれた絵を交えた講師の先生の体験談から、子どもたちは当時の様子を想像しながら真剣に耳を傾けていました。

(講師:一般社団法人 北海道被爆者協会 理事 大村 一夫 様)

戦争が終わってからの日々の生き方についても紆余曲折があったことが伝わってきました。

学生時代に白血病にならない方法を探して、いつも恐怖と闘ってきた生き方に触れられ、

「努力すると報われる」⇛「努力しても自分には時間はない」


と自問自答したこと、その日、一日を生きることについて、深く考えさせられる言葉が語られます。



その中でも、高校時代のエピソードには心が温かくなりました。

「将来何を目指す?」という問を投げかけられた際、親の仕事を継ぐ、医師を目指す等の答えが続いた後に、


当時の大村さんは、

「ケセラセラで、なるようになるわ」

とこたえたら、

”そりゃそうだ”と大爆笑されたとの話をされました。


ケセラセラはヒッチコック監督の映画の歌で、ドリス・デイが歌い、日本では雪村いずみが歌っていたそうです。

意味は、「なるようになる」。
今これからどうなるかなんて、先のことを言われてもわからない、というものです。

ケセラセラ「Que Será, Será」はスペイン語だとされ、英語で Whatever will be, will be と歌われています。


そう考えずにはいられなかった当時の心境は、ご本人にしかわからないことですが、

苦しみながらも、そこから抜け出そうと前向きに考えて行動を起こす力強さを感じました。


また、なぜ講話をすることになったかについての経緯も語られました。
それは、原爆が投下された8月6日の朝、家の前で遊んでいたら朝ごはんに呼ばれて、一緒に遊んでいた3人の子が「早く食べて戻っておいで」と促してくれたことで命がつながったこと、”生きられなかった私たちの為にも、世の役立つ何かしてね!”と言われている声が聞こえてくるように思えた話をされました。

最後には、


「自分には関係ないではなく、世界の動き、いろいろ話し合ったり、傍観者の人間にならないように、日本をつくっていくみなさんに、自分をつくれる人になってほしい」


と自ら考えることの大切さについて子どもたちへのメッセージをくださいました。


<代表の子の感想>

おばあちゃんから、戦争が終わった話を聞いたことがあったけど、

あったときの話はきいたことがなかったのでで、そうなんだなと思った

これからは人ごとだと思わずに関心を持っていきたいなとおもいました。





夏休みには、東広島市との交流に代表児童が訪問することになっており、全校児童は児童集会で折り方を伝え合い、休み時間などには、自分から進んで折鶴をつくる様子がみられます。


また、図書館には、数多くの戦争についての本が展示されていて、知りたいと思えば自分で調べてみて、当時の様子を想像をすることはできるでしょう。



最近みつけたある高校で推薦図書に指定されている書籍

『おじいちゃん戦争のことを教えて』(中条高徳)【致知出版社・小学館】に出会いました。

他の書評のページをみると、幅広い世代が「史実」に目をむける入門書として推薦する書き込みが目に留まりました。


北広島市図書館にも所蔵されていますので、お近くで手に取っていただけたらと思います。




事後、講師の先生や取材の方々と話をする中で、初めて知ったことが多々ありました。


子どもとともに大人も学ぶことの大切さを実感した体験講話でした。





0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。