本日は、健康や学習に関する調査の日でした。
1~3年生は視力検査・二計測を行っていました。測定を終えて戻ってきた1年生が、教室にある巡回文庫(まめじろう)の本を選んでいました。
その中で、『さわってはいけないほん』という興味をそそられるタイトルの本を選んでいる子がいました。
図書室にある本に目を向けてみますと、購入してから年数が経過しているものが多数あることに気が付きました。
手入れをしないと本は傷みます。公的図書館では、蔵書整理のために休館日があるのが一般的です。学校図書館には休館日に蔵書整理する仕組みはないので、本校では担当職員が合間をみて整理をしていますが、追い付かない現状があります。
そういう意味で、巡回文庫の「豆次郎」(まめじろう)は、強力な助っ人であることは間違いありません。
とはいえ、子どもの現状をみると、一度手に取った本は、気に入れば何回も読みますが、飽きてくると、そうそう手を触れることはなくなります。
『さわってはいけないほん』ではありませんが、「さわられないほん」になってしまうと、活用されずに眠ってしまう本が自然と増えてしまう傾向になります。
あるとき、読書啓発キャラクター「ぶっくん」を、学校の読書イベントで目にしました。
所謂、「家読」(うちどく)で、「学校図書館や公的図書館で借りてきた本を家でも読みましょう」という趣旨を伝えようと啓発キャラクターが一役買っているということのようです。
「本は心の栄養」という言葉を聞いたことがありますが、
物語を読んでいると想像力が働きます。
2年生の教室では、物語に出てきた「太陽さん」の性別について意見を発表する授業が行われていたようです。子供の感想をみると、
「そうぞうするのがおもしろかった」「太陽さんが女か男かを考えるのが楽しかった」
などと、想像をふくらませていたことが読み取れました。
5年生の教室では、かなり長い物語文を音読していました。
読み終えた子に、どんな話なのかを聞いてみると、登場人物がどんな状況であるかを要約して教えてくれました。
6年生は、全国・学力状況調査で国語と算数の問題に挑戦していました。
いずれも、複数の条件指定をもとに、思考力・判断力が問われる問題が出題されました。
例えば、国語では、オンライン交流をする二人の会話文を読み取り、相手の発言を受けた際の話し方の理由や、話し方の工夫について適切な説明を選択する、メモの内容を簡単にまとめている文を選択するというものです。
また、メモをもとに書いた文章を読み、「たてわり遊びのよさについて考えたことを書く」、取材メモの内容をもとに言葉や文を引用する、60~100字以内にまとめて書くという複数の条件指定された中で記述する問題が出されました。
算数では、トラック1台で350kgの米を運ぶという状況で、2台で運ぶことができる量が、350×2=700であることを示した図をもとに、360×16の積の求め方について、式や言葉を使って説明を記述する問題が出題されました。
このように、国語・算数のいずれも、文を読んで問われている内容について理解する力、読解力が試されています。
デジタル化が急速に進み、今は、スマートフォン一つで、本も読めれば、マンガも読める時代になりました。
しかし、そこには「フェイク」など誤った情報もあり、何が正しいかを判断し、危険から身を守る力をつけることが重要になってきています。
今やAIが作成した文章もかなり精度が高くなってきていますが、あくまでプログラムが多くの情報を選択して作り上げたもので、その正誤については人間が判断することがもとめられます。
こうした状況の中で、日常から文章を読むこと、人と会話する中で相手の意図を読み取ることなど、学びの基礎体力が必要になります。
その意味で、学校の授業は、正しい判断力を身につける練習の場と言えるでしょう。
生涯学習ほっかいどうでは大人むけの学び直しをする講座が数多く紹介されています。
そこには、「ぶっくん」と同様、「マナビイ」という啓発キャラクターのロゴが使用されています。調べてみると、次のような説明がありました。
”文部科学省では、教育・文化週間ロゴマークを制定しております。中央のキャラクターは、故・石ノ森章太郎氏がデザインを手がけた、生涯学習のイメージキャラクター「マナビィ」です。本週間に行われる様々なイベントをきっかけとして、「生涯を通じて学ぶこと」の楽しさを体験していただければとの意味を込めて、マナビィを用いています。”
子供たちと共に授業をしていると、子どもの多様な発想から、大人が学ぶ機会が多々あります。
ご家庭で子供が
「あのね、今日の授業は楽しかったよ!・・・」
とつぶやいたとき、
「何?何?」
と耳を傾けていただけたら、
その小さな”聴く”という関りが、子どもの発想を豊かにします。
子供の学びの中には、大人も学ぶチャンスがたくさん隠れています。
日々、子どもと一緒に”宝探し”をする感覚で楽しみを見つけていただけたらと願っています。
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