2年生の体育でしっぽ取りゲームをしていました。
しっぽに見立てたスズランテープを腰の後ろに挟めて、それを取られないように逃げる遊びです。
4チームに分かれて、どうしたらシッポをとれるか、または、とられないかを考える場面がありました。
一般的に、体育館という広い空間で活動する際、2人で話をするだけでも中々大変です。
子どもですから、話し合いに参加せず、ついつい楽しくなって遊んでしまうこともあります。
ところが、作戦会議では、
4~5人で作戦の出されたアイデアを実際に動いてシュミレーションするとか、
7~8人で輪になって、じっくり作戦を練るとか、
子どもたちが、工夫することや、作戦を立てることを楽しんでいるようにみえました。
その後のゲームでは、1回目とは明らかに違う動きがみられました。
ゲームが終わって、どんな作戦をたてたのか、先生が聞いたところ、
「はさみうちにする」、
「おもしろいことをやって、(おとりに)気を取られている間に、他の人がとる」
など、多様な方法が発表されました。
そうした子どもの考えをうけとりながら、先生は驚き、多様な意見がたくさん出てくることを楽しんでいるようでした。
そんな明るいトーンのやり取りが生まれていく中で、
子どもたちの間に気づきや発見を認め合う雰囲気が生まれているように感じました。
実際にはシュミレーションした通りにいかなかったこともあったかもしれませんが、
振り返りでの相互のやりとりをみていると、
子どもたちの中に自分が立てた作戦を意識して動いた実感はあったと思います。
この遊びの発展形にタグラグビーという競技がありますが、楕円形のボールを後ろにパスして相手陣地に入ること、腰につけたタグ(しっぽ)を取られないようにすることと、いくつもの条件の下で状況判断が試されるものです。
こうした複雑なルールで作戦を立てるときには、思考力(かんがえる)・判断力(きめる)・表現力(つたえる)がフル活用されます。
大人になるにつれて、日々の事象の中で困難を感じることが多くなっていきます。
うまくいかないときに、
「どうしてできないの?」と原因に目をむけるよりも、
「どうやったらできるか?」と目的に意識をむけることで、
解決策がみえてくることがあります。
子どもが取り組む授業の中にある簡単な「問い」、
その問いをもとに「考える」習慣が、
課題を解く、問題を解決する、「ない」から「ある」を生み出すなど、
先々に渡って、応用が利く力になっていくのではないでしょうか。
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